キャンプ場に行けば多くのワンポールテントを見かけます。
ワンポールテントはその名の通りテントの中央にポールを1本だけ立てた円錐型のテントで、ティピーテント、モノポールテントとも呼ばれています。
ポールが1本しかないので設営がしやすそうで、価格もそれほど高くもなく、それでいておしゃれ。キャンプ場にこのタイプのテントが有ると非常に映えますね。
わたしも非常に気になっているのですが、わたしのキャンプのスタイルはバイクを使ったソロでのキャンプツーリング。
多くのキャンパーさんはチェックインが始まるお昼過ぎにはキャンプ場に到着し、チェックアウトの時間まで目いっぱい杯キャンプ場で過ごすし、キャンプを楽しんでいると思います。
一方、キャンプツーリングでのキャンプは、夕方くらいまでバイクでのツーリングを楽しんだあとでキャンプ場などにテントを張り、一夜を過ごします。そして翌日の割と早い時刻には出発して再びツーリングを楽しむ。キャンプツーリングでは、ツーリングを楽しむことがメインでキャンプ場では食事をとったりツーリングで疲れた体を休めたりと、キャンプはツーリングの楽しさをより高めるためのスパイス的な役割になっているのです。
そうした場合、キャンプツーリングで使用するテントで最初に求める性能は、設営や撤収がしやすく、体を休めるために快適に過ごせる室内があることでです。
そのように一般のキャンパーさんとは少し違うキャンプスタイルの中で、はたしてワンポールテントがキャンプツーリングに向いているのか、その辺りを検証してみたいと思います。
また、おすすめのキャンプツーリングテントは「ツーリングテントおすすめ9選!〜バイクでキャンプ!ソロ・軽量・コンパクトなテント〜」でまとめていますので、気になった方は是非ご覧ください。
結論:キャンプツーリングでワンポールテントってどう?
結論としてワンポールテントをキャンプツーリングで使用するのは、デメリットを理解しているのであれば全然アリだと判断します。
理由は
- 室内と同じくらいの前室がるので、別にタープを持って行く必要性が低くなる
- 価格もそれほど高価ではない
デメリットは次の2つ。
- ペグを必ず打たなければならないのでテントの設営場所に制約があること
- 入り口部分がメッシュ構造なので冬は一般的なドーム型のテントより寒さ対策が必要なこと
2つのデメリットを押さえておけば、ワンポールテントをキャンプツーリングに使用することに問題は無いと考えます。
ワンポールテントとドーム型テントの設営方法の違い
ワンポールテントとドーム型テントとで設営方法が大きく違うのは、ドーム型テント(特に1~3人用)の多くがテント本体にポールを取り付けてしまえば自立するのでペグを打たなくても済むのに対し、ワンポールテントはペグを打たないと設営できずテントとして成り立たないといった点ではないでしょうか。
ペグを打たないとテントが設営できない、というのは、場合によっては最大のデメリットになりうる可能性があります。
例えば、砂地などのペグが効かない場所や、石や木の根が多くてペグが刺さらないよう場所です。このような場所にテントを設営するには、ペグに代わる何かを用意する必要が出てきます。裏を返せば、ペグに代わる何かが見つからなかった場合はテントを設営できない、といったことになってしまうのです。
これが車を使って行ったキャンプであればテントが設営できなかったとしてもその夜は車の中で過ごせばよいのでしょうが、バイクとなるとそうはいきません。
そうすると、テントが建てられる場所を再度探すか、テントで過ごすことをあきらめるかしかなくなってきます。
つまり、キャンプ地を事前によくリサーチしておかないと、最悪キャンプ地を探し直さないといけないといった状況に陥る場合があるということです。
ワンポールテントのメリットは広めの前室があること
ワンポールテントのメリットは、ほぼすべてのタイプで割と広めの前室が供えられていることではないでしょうか。
こちらをご覧ください。
DODのライダーズワンポールテントですが、室内空間と同じだけの前室が設けられています。
前室が有ると荷物置き場として使えるといったメリットがあります。
テントの外に荷物を置きっぱなしにしていると、盗難や野生動物に荒らされたりといったことを心配しないといけませんが、前室の中に入れておけばある程度は安心できます。
また、荷物が夜露に濡れる心配もなくなるので、夜になると荷物を室内に入れる必要もなく、逆に、就寝時などは荷物を前室内に移すことによって室内を広く使うことが出来るようになります。
また、小さなタープとしても使えるので、横からの風を遮ってくれたり日中の日差しを遮ったり、ちょっとした目隠し代わりにも使えます。
さらに、雨が降ってきた時も前室の中で煮炊きが出来るのもメリットの一つです。
ワンポールテントでちょっと気になったところ
ちょっと気なったのが、ワンポールテントの多くでインナーテントのドア部分がメッシュになっていることです。おそらく、テント内の通気性をよくするためにメッシュにしていると思います。
このような構造だと暖かいシーズンに使用するのであれば問題は当然ありませんが、冬の寒い時期だと、これがあだとなる可能性が高いのではないでしょうか。
アウターテントの入口は閉じられる構造になっているので、一見密閉空間ができるように思えます。しかし、地面との境目には隙間がどうしてもできていしまうので、そこから冷たい空気が流れ込んでくる可能性は大いにあると考えて良いと思います。
tent-Mark DESIGNSのパンダにはオプションでフルクローズタイプのインナーテントが販売されているので、このテントを真冬に使うのであれば購入していても無駄にはならないように思えます。
キャンプツーリングで使用できそうなワンポールテント4選
まずは、ツーリング用として販売されているワンポールテントを調べてみましたが、思いのほか少なく、そのためソロでのツーリングでも使用できそうなワンポールテントをまとめてみました。
バンドック ソロティピー 1
- テントのサイズ:約2400×2400×1500mm
- 重さ :約2200g
- 収納サイズ :約600×170×170mm
シックスムーンデザインズ ルナーソロ
- テントのサイズ:約1900×2670×1220mm
- 重さ :約740g
- 収納サイズ :不明
tent-Mark DESIGNS パンダ
- テントのサイズ:約2400×2400×1500mm
- 重さ :約2260g
- 収納サイズ :約430×240×130mm
DOD ライダーズワンポールテント
- テントのサイズ:約2900×2900×1830mm
- 重さ :約2600g
- 収納サイズ :約140×140×500mm
まとめ:キャンプツーリングでワンポールテントってどう?
ワンポールテント、見た目がいいのもメリットの一つではないかな?と思います。テントに限らず、見た目がいいものを使っているときって満足度が高くないですか?気に入ったテントを使って満足度が上がる、それだけでメリットになると思います。
人それぞれで、キャンプのスタイルやツーリングのスタイルは違います。
人それぞれで、キャンプをする理由やツーリングをする理由も違います。
ですから、あのテントはイイ、このテントはダメ、と決めつけるのは無理があると思います。
欠点がたくさんあってもたった一つのとびぬけたすばらしさのためにそのテントを選ぶのも、全然アリです。
答えは自分の中にしかないのですから。
また、おすすめのキャンプツーリングテントは「ツーリングテントおすすめ9選!〜バイクでキャンプ!ソロ・軽量・コンパクトなテント〜」でまとめていますので、気になった方は是非ご覧ください。
それでは、皆さんの参考になればうれしいです。