行ってきました、剣山スーパー林道。
約30年前の3月。一度チャレンジしたことがあるのです。剣山スーパー林道。
3月?と思ったあなた。正しい知識をお持ちです!そうです。3月の剣山スーパー林道は、積雪のため通行不可能なのです。
当時のわたしは、四国と言えば南国。南国に雪が降るはずがない!と勝手に思い込んでいたのですね。で、その時は剣山スーパー林道の入り口にすらたどりつけるはずもなく、クッソ寒い思いをしながら尻尾を巻いて逃げ帰ってきた、と言うわけです。
そんなこんなで、何度かチャレンジしようとは思ったのですが、なぜか計画がとん挫し、気が付けば約30年たってしまった、そんな感じなのでございます。
剣山スーパー林道は日本一長いと言われる林道
剣山スーパー林道は、徳島県の剣山の南側を走る全長87.7㎞の日本一長いと言われる林道です。
ただ、その長さ故、林道のどこかでがけ崩れなどによる修復工事が行われていて、通行止めの区間が存在します。
そのため、ざっと調べてみたところでは、近年では基点から終点まで通して走行できることはほぼ無いようです。
とは言え、全長87.7㎞は一気に走り抜けるには長すぎますし、道幅が狭いため、途中でゆっくりと休憩できる場所も限られます。
そのことを思うと、走行できるところをかいつまんで走ることも悪くはないのかな?とも思います。
それに、また来る理由が出来ますしね。
今回はトータル約60kmを走破
今回走行したのは、剣山スーパー林道の基点(東側出入り口)から川成峠までの48.4㎞と、おおぼら橋から終点(西側出入り口)までの約22㎞。
トータルで約60㎞です。
残念ながら川成峠からおおぼら橋までは工事により通行止めとなっていました。
しかし、R1250GSでダートの林道を走行するのは初めて、しかも、ダートの林道を走行するのが20数年ぶりのわたしにとっては十分すぎる長さでした。
剣山スーパー林道の基点
遠くから入口の白い立て看板を見たときは、ひょっとして通行止め?と思ってしまい、少し焦りました ^^;
ファガスの森「高城」
基点から約38.4㎞地点にあるファガスの森「高城」です。
ここまでは、おじさん、おばさんが運転する普通?の車が上がってきます。
徳島のへそ
徳島のへそと呼ばれている地点です。
ここでの眺めは最高ですね。
また、駐車スペースが広いので、景色を眺めならが休憩するには最高の場所です。
剣山トンネル
剣山トンネルです。
このすぐ横には山の家 奥槍戸があり、軽食などが提供されているようです。
また、この剣山トンネルを通り抜けたすぐ先の左側に広く開けた絶景スポットがあります。
残念ながらわたしは気が付いた時には通り過ぎてしまい、既にUターンできない状態でしたので諦めて通り過ぎてしまいました。
次回はここに駐車してゆっくり景色を眺めてみたいと思います。
そしてここから終点までは延々と下りが続きます。
終点
そして終点です。
もちろん、こちら側からスタートしても全然OKです。
ダートの林道に慣れていない方であれば、むしろ、ここから剣山トンネル( 山の家 奥槍戸 )までの約18㎞を走ってみて様子を見る方がお勧めかもしれません。
剣山スーパー林道を走っての感想
剣山スーパー林道を走ってみて、この林道は砂利を敷き詰めた林道だな、といった印象を受けました。もちろん、場所によって砂利が多いところと少ないところがありますが、全体を通して砂利が敷き詰められているような感じです。
そのため、地面の土がむき出しになっているところはあまり印象に残っていません。
敷き詰められた砂利のおかげで、雨上がりの直後でも路面の土がヌタヌタでタイヤが滑る、とい部分は今回走行したところではほとんどないように思います。
しかし、この砂利が厄介で、走行ラインが轍から外れていしまうと砂利にハンドルを取られてしまいます。砂利道に慣れていない方で、砂利道の走行に自信がない方は、一度砂利道を走る練習をされた方が心に余裕が出来ると思います。
また、道幅も狭く、ガードレールもほとんどありません。そのため、気を付けて走行するとことはもちろん、対向車とすれ違うときは場所を選ぶ必要があります。なぜなら、車とのすれ違いに失敗し、万が一、谷側に転倒してしまうと谷底まで転落してしまう危険性もあるからです。
そして、林道の途中でバイクを路肩に停めてゆっくり休憩できるようなエリアは少ないな、とも感じました。特に大型バイクの場合は。
そもそも道幅が狭いので、バイクを停めても後続車や対向車の迷惑にならない場所が少ないことはもちろん、たとえそのような場所が見つかったとしても、路面の荒れ具合が酷くてバイクを侵入させるのに躊躇してしまったり、サイドスタンドが上手く立てられなかったりします。
そのような状況なので、景色の良い場所でバイクを停められる可能性は非常に低いと思って間違いがありません。
もし、ゆっくりと景色を楽しむために気軽にバイクを路肩に止めたいと思うのであれば、250㏄クラスまでのバイクの方が断然お勧めです。わたしなら、間違っても荷物満載のR1250GSはお勧めしません^^;
GSではキツイけど、GSはすごいですね
正直、R1250GSで林道を走るのは楽ではないですね。むしろ、キツイと感じました。特に、キャンプ道具を満載した状態では。キツイと感じた理由は、何と言ってもバイクの重量です。
バイクの姿勢が崩れたとき、立て直そう下半身だけで小細工をしてもバイクが思うような動きをなかなかしてくれません。バイクが重いので。
そのため、どうしても上半身も積極的に動かさなければならず、ボディーアクションが大きくなってしまいます。特に、わたしの様に小柄で体重が60㎏程度しかないと。
R1250GSの足つき性が気になる方は「【足つきレポート】BMW R1250GS(新型 2021モデル)の足つき性 ~短足&チビのふくちゃんが実車でレポート~」を是非ご覧ください。
しかし、このGSがすごいな、と思うところが電子制御です。
例えば、轍と轍の間の深い砂利にフロントタイヤがとられて左右に振られても、ある程度で収まってくれるのです。フロントタイヤが左右に振られ、フロントが滑って転倒してしまうな、と一瞬思っても、なぜかうまいこと滑るのが止まってしまうのです。
また、ドライビングモードをEnduroにしておけば、アクセルを使ってリヤタイヤを流しても、流れ過ぎずに適度なところで止まってくれます。そのため、アクセルを使って積極的バイクの向きを変えることが非常に簡単に出来てしまいます。
リヤタイヤのABSも完全にOFFになるのではなく、ある程度リヤタイヤはロックするけどエンストをするまでロックはしない、といった絶妙な制御をしてくれます。
ですので、下り坂でリヤブレーキを強くかけすぎても、リヤが若干ロックし左右に振られる程度で済んでしまいます。もちろん、リヤブレーキを強くかけて一瞬ロックさせ、それをきっかけにアクセルでリヤを滑らす、なんてことも思いのほか簡単に出来てしまします。
正直、バイクの重量が180㎏程度で、この電子制御が搭載されているバイクがあればな、とは思ってしまいます^^;
タイヤはやっぱりブロックタイヤがおすすめ
今回、タイヤはブリヂストンのブロックタイヤであるAX41を履いて剣山スーパー林道を走りました。
ブリヂストンのAX41を選んだ理由は「BMWのR1250GS用にブリヂストンのBATTLAX ADVENTURECROSS AX41を購入 ~林道ツーリングに向けて~」で書いていますので、気になる方は是非参考にしてください。
R1250GSを購入した時に履いていたアドベンチャーバイク向けのブリヂストンA41で行こうかとも思ったのですが、20数年ぶりのダートの林道だったので、少しでも安全マージンを増やしておきたかったためAX41を履いていったのですが、これが大正解でした。
正解だった理由は、何と言ってもグリップ力ですね。フカフカの砂利道であればA41とAX41の差はさほどないかもしれません。しかし、砂利の薄い路面や土がむき出しの路面では、圧倒的にAX41の方がグリップします。
もしGSで林道を走ろうと考えていらっしゃるのであれば、飛ばす、飛ばさないに限らず安全性を考えてブロックタイヤを選択されることをお勧めします。
ブリヂストンのAX41は「【レビュー】ブリヂストン BATTLAX ADVENTURECROSS AX41 ~BMWのR1250GSに履かせて約2,500km程走った結果~」でレビューしていますので、気になった方は是非ご覧ください。
また、R1250GSで装着できるタイヤを「【2023年 最新】おまとめ BMW R1250GS、R1200GS用タイヤ ~一覧表にまとめてみました~」でまとめていますので、こちらも併せてご覧ください。
終わりに
いかがだったですか?
写真が非常に少なめなのは、写真を撮るためにバイクを駐車できる場所が少なかったからですね^^;
GSではなく、もうちょっと小さなバイクであれば、駐車できる場所はもう少し増えたのですが・・・。
と、そんなこんなで20数年ぶりのダートの林道が剣山スーパー林道、約60kmといったちょっとハードなリハビリとなってしまいましたが、なかなかエキサイティングで楽しい林道ツーリングとなりました。
剣山スーパー林道を走り終わった後、室戸に向かって走ったのですが、Googleマップのナビが国道193号線を案内してくれたおかげで、片側一車線、落ち葉、落ち枝、落石は当たり前、苔が生えた舗装の林道?を30㎞程走らされるといったおまけがついたのは、予想外でしたが^^;
ご興味のある方は国道193号線をGoogleマップのストリートビューで見て見てください。なかなか楽しめますよ。
では、皆さんの参考になればうれしいです。