左下がりの道路にR1250GSを停めてしまって、バイクを起こす(引き起こし)時に苦労したことはありませんか?わたしは背が低く、もちろん足も短いので、左下りの道路にR1250GSを止めてしまうと、バイクを起こす時にものすごく苦労します。
でも、ちょっとした技を覚えてから、割と楽にR1250GSを起こすことができるようになります。
その技とは、サスペンションのプリロードを最弱に、ハンドルを右にいっぱいに切ってからバイクを起こす方法です。
この技を覚えてから、キャンプ道具を満載したR1250GSでも、割と楽にバイクを起こすことができるようになりました。
ではこの後、具体的な方法を詳しくご説明します。
プリロードの調整はMiniにすると引き起こしやすい
2017年後期以降のR1250GSには、スプリングのプリロードをMin、Auto、Maxの3段階に調整することが出来ます。
通常はスプリングのプリロードとダンピングが自動調整されるAutoを選択していると思います。これをMinにするとプリロードが最小となり、車高が下がります。
逆にMaxにするとプリロードが最大となり、車高は上がります。
どれくらい変化するかは「【足つきレポート】BMW R1250GS(新型 2021モデル)シート取付け位置の違いによる足つき性 ~実車でレポート~」に書いていますので、ご興味のある方はご覧ください。
感の良い方はここで既にお気づきだと思います。
そうです、左下がりの道路に停車してしまった場合は、スプリングのプリロードをMinにしてしまうのです。スプリングのプリロードをMinにすると車高が下がります。その状態でバイクを停車させると、いつもよりバイクは立った状態(垂直に近い状態)で停車することになるのです。
いつもよりバイクが立っているので、起こすのも楽になる、ということです。
Minにしても車高が下がるのはわずか1~2㎝です。
バイクの傾き具合を写真に撮ってみましたが、違いはほとんど分からないのではないでしょうか。
プリロードをMinにした後にバイクにまたがれば、もう少しバイクは垂直に近づきます。
しかし、この1~2㎝が非常に効くので、バイクを起こすときに苦労されたことのある方はぜひ試してみてください。もちろん、プリロードをMinにするのはバイクを停車させるときでも、バイクを起こす時でも構いません。
ただし、エンジンがかかっているときしかスプリングのプリロードを調整することが出来ませんので、ご注意ください。
ハンドルは右いっぱいに切ると引き起こしやすい
スプリングのプリロードを調整する、しないにかかわらず、ハンドルは右にいっぱいに切っておく方がバイクは起こしやすくなります。
こちらの写真をご覧ください。
ハンドルを右にいっぱいに切った状態。
ハンドルを左にいっぱいに切った状態。
写真では少しわかりにくいですが、ハンドルを右にいっぱいに切るとバイクは左傾き、ハンドルを左にいっぱいに切るとバイクは右に傾きます。
これは、ハンドルを右に切るとバイクの重心が右側に移動するので、バランスを取るためにバイクが左に傾いてしまうのです、逆に、ハンドルを左に切るとバイクの重心が左に移動するので、バランスを取るためにバイクが右に傾きます。。
つまり、ハンドルを右側に切るとバイクの重心が右側(バイクを起こす方向)に移動するので、結果、バイクを起こしやすくなる、という理屈です。
もちろん、これはバイクにまたがって起こすときだけでなく、下りた状態でバイクを起こすときにも使えるテクニックです。
重たいバイクを起こすときにバイク屋さんは、このテクニックを多用していますね。
最終手段はサイドスタンドの下に何か敷くと引き起こしやすい
まず使うことは無いと思いますが、どうしても起こせなくなったときの最終手段です。
最終手段は、サイドスタンドの下に何かを敷く、です。適当な厚さの木の板があれば一番良いのですが、必要なときにそのような物はまず見つけることは出来ないでしょう。
ですので、薄い石でも構いませんし、雑誌でもいいかもしれません。適当な厚さの何かをサイドスタンドの下に敷いて、バイクを少しでも垂直に近づけてあげることです。
まとめ:【R1250GSの小技】左下がりの道路に止めたR1250GSを少し楽に引き起こす方法
身長が高い方にとってはなんてことはないバイク引き起こしですが、わたしみたいに身長の低い方にとって、左下がりの道路に停車してしまうとなかなか難儀をしてしまいます。
しかし、R1250GSはボタン一つでスプリングのプリロードを調整することが出来ます。
その機能を上手く使うことによって、身体的なハンディーキャップを多少はカバーできるのではないでしょうか。
また、サイドスタンドにサイドスタンドエクステンション(下駄)を取り付けておけば、ノーマルと比べ常に垂直に近づけることが出来、バイクを起こすのが多少は楽になるはずです。
そのような工夫を施しておくことも良いかもしれませんね。
では、みなさんの参考になればうれしいです。